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北海道の山奥の洞窟から古代恐竜の卵が発見され、その孵化実験が成功。古生物学者(渡瀬恒彦)の娘・千恵(安達祐実)はその恐竜をレックスと名づけ、まるで母親になったかのように育てていく。しかし、レックスで一儲けしようとする悪い輩が現われて…。
畑正憲の同名小説を原作に、時の角川映画総帥・角川春樹が監督したファミリーSF映画の大ヒット作。『E.T.』のカルロ・ランバルディが造形した愛くるしい恐竜レックスと少女との心の交流を軸に、まるでオモチャ箱をひっくりかえしたかのような騒動の数々が賑やかに繰り広げられていくが、その中で両親の離婚問題など現代ならではの問題もさりげなく盛り込まれている。また、幼いヒロインに対する周囲の大人たちの慈愛あふれる眼差しは、少女を主人公にしたときの角川監督作品の大きな特徴でもあり、これには監督の実妹が10代で死去していることと無縁ではないという。浅川朋之の音楽、石井竜也の主題歌も映像に優しさを増加させる良き要因となっている。公開時期を同じくした『ジュラシック・パーク』と比較・批判する意見も多かったが、そもそもは比べるべき題材でもないだろう。(的田也寸志)