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道化ぶりと感動が交互に顔を出す本作『Evening With the Dixie Chicks』は、1日忙しく働いた後に友だちと会うときを思わせる。みんなが陽気に羽目を外し、露骨すぎる内輪話がビールのようにあふれ、心からの信頼感がゆったりと深まっていく中で、夜が更けてゆく。20代後半の女性を中心とするオーディエンスは、最近経験した離婚や妊娠について遠慮なく語るチックスに家族のような連帯感を感じつつ、うっとりと音楽に聴き入る。「Believe in Love」をはじめとしたドリーミーできらめくような楽曲や、自嘲的で痛烈な「White Trash Wedding」、さらなるおふざけトーク、そこからスティーヴィー・ニックスの「Landslide」のライブ・バージョンへとつながっていく展開などが印象的だ。チックスは、ほとんど気づかれぬほど巧妙にショーのムードを支配しており、注目度の高いチューン(「Top of the World」)や、泣かせるカントリー(「Travelin' Soldier」)をうまく利用している。だが何と言っても際立っているのは、暴力夫への反逆と嘲笑に満ちた皮肉と言えそうな「Goodbye Earl」だ。この曲でチックスは、またしてもオーディエンスに際どい楽しさを吹き込むのである。(Tom Keogh, Amazon.com)