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ハイロウズの通算7作目となるアルバム。やっぱりハイロウズはすごい。1曲目のイントロを聴いただけで一気にリスナーを「夢を抱いたあの頃」にワープさせる。実年齢は四十路に差し掛かるというのに、彼らの感性はいつまでも少年のままなのだ。そうじゃなければ「ロックン・ロール以外は大した事じゃない」(<3>)なんて詩は書けないし、強烈なギターサウンドのなか「曇天」(<12>)なんて絶叫できない。長い間ファンをやっていると、良くも悪くも変化していくアーティストと自分との距離を感じてしまう瞬間がある。しかし、ハイロウズはリスナーの期待を裏切らない。いつでもずっとファンで良かった…と思わせてくれるのだ。もちろん本作も、そんなハイロウズ流ロックンロールが全開だ。
先行シングルカットにもなった、マーシーのうねるようなギターサウンドが印象的な<1>で始まり、名曲<14>で幕を閉じるこのアルバムは、今まで以上に粒ぞろいの楽曲がそろった力作。9・11の事件以降の世界情勢を意識して作られた(と思われる)、小気味よいくらいの批判根性丸出し、かつ、言い得て妙な歌詞に思わずニヤリとさせられる<4>、トランペットとシンセサイザーをバックに、「大好きなあの子と一緒に映画に行けたらなあ」としんみり歌う<10>など聴きどころ満載だ。残念ながら、CM曲でも話題になった大ヒットシングル曲「いかすぜOK」は収録されていない。しかし、それを差し引いても、リスナーの思考を思いっきりプラスへ変換させるパワー(とユーモア)がアルバム全体を通してたっぷり詰まっている。このアルバムは「買い」でしょう。(中西 章)