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本作と次回作『嵐を呼ぶ男』で裕次郎ブームを決定づけたムード・サスペンス。裕次郎が歌う同名主題歌も大ヒットした。兄の石原慎太郎の脚本で、『風速40米』『憎いあンちくしょう』など裕次郎主演作品を数多く手がける蔵原惟繕監督の第1回作品。
過去に人を殺したことのある元ボクサーの主人公は、ブラジルへ渡った兄が迎えに来るのを待っていたが、実は兄はブラジル渡航前に港を取り仕切る暴力団に殺されていた。そのことを知った彼は事務所へと単身乗り込んでいく。そこでの裕次郎と二谷英明との対決シーンは、封印されていたボクサーの血がよみがえり、単なる勧善懲悪を越えた、肉体と肉体のぶつかり合いのクライマックスを迎える。まさにタフガイ裕次郎の真骨頂ともいうべきだろう。北原三枝も、アンニュイなムードで好演している。(堤 昌司)