ヒューマン・コメディの衣を借りながら、暴れる映画監督(!?)こと井筒和幸監督が大らかな笑いと繊細な涙で丹念につづった人間賛歌の快作。そのおもしろさは、人はみな歌とともに人生を歩んでいるという、民俗学的検証をも行いたくなるほどである。それぞれのキャストが熱唱する歌の選曲も、ドラマのツボに実に巧みにはまっていて秀逸だ。情感漂う浜田毅のカメラワークもすばらしい。(的田也寸志)