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黒沢清監督がサンダンス・インスティテュートのスカラシップを獲得した作品。役所広司、大杉漣、洞口依子といった黒沢映画おなじみの俳優陣に加え、木をかたくなに守り続ける青年役の池内博之のナイーブな演技がいい。「特別な木も森全体もない。あっちこっちに平凡な木が1本ずつ生えている。それだけだ」と最後につぶやく藪池の表情には、どこかすがすがしささえ感じられる。生きることも死ぬこともあるがままでいいのだ。「自然を美しいものとか、怖いものとみなす、人間と自然との関係性から脱して、木が木であることの“神秘的な事実”に立ち戻りたい」という監督の試みは完璧に成功している。(野澤敦子)