Amazon.co.jp
1996年に出たこのベスト盤の選曲からは、ジャズ、ロック、あるいはワールド・ミュージックやクラブ・ミュージックを聴いている層の取り込もうという狙いが読みとれる。ジャズ・ギタリストのパット・メセニーが多重録音で演奏している<2>は、そのための切り札ともいうべき強力なナンバーだ。ミニマル・ミュージックの大将であるライヒは、シンプルなメロディーを巧みに改変しながら反復していく。リスナーの忍耐力を試すかのようなしつこさはない。転調もしばしば行われる。メセニーは歯切れのいいピッキングを駆使し、耽美的な音色で曲を盛り上げている。
クロノス・クァルテットの演奏による<3>は、弦楽四重奏とサンプリングした音、声によって織りなされた作品。地名や数字の連呼、汽笛のような音が曲を引っ張っていく。(松本泰樹)