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本書はオープンソース文化の歴史について述べたものだ。現在のオープンソース文化の最も大きな成果のひとつであるLinuxや、企業によるソフトウェアの囲い込みを嫌い、徹底したフリーソフト文化を貫くGNUの成り立ちの歴史、そのほかの重要な成果物の歴史的な動きの解説、そしてこれらの立役者となったリーナスやストールマンをはじめとする数多くのプログラマーたちのインタビューや活動が記されている。
本書はまた、フリーソフトのビジネス化の動きにも触れている。この分野で収入を上げることに成功したいくつかの企業を例にとり、その活動について時系列で述べている。数多くの企業が何を目指し、どのような戦略を展開してきたのか、その歴史を知ることができるのも大きな魅力だろう。また、IBMをはじめとする既存の大手コンピューターメーカーがLinuxのサポートや対応製品を開発するようになった経緯もオープンソース文化の大きな動きとして記録されている。これらは今後商用分野でオープンソースの文化がどのように生かされていくのかを理解するうえで重要な情報になるだろう。
ソフトウェア業界の大きな潮流のひとつであるオープンソース文化の歴史をとらえることは、今後のソフトウェアの進化を見極めるために必須である。オープンソース文化の歴史を理解したい人にぜひおすすめしたい。(斎藤牧人)